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「雛形さんッ!」
夏樹はまた、雛形に駆け寄ろうとした。
「夏樹ッ!」
雛形はそう言ってこちらを向いた。
「大丈夫…だから…」
「でも…ッ!」
夏樹は雛形の異変に気づいた。
(笑って…る?)
なぜか雛形の顔は自信に満ち溢れていた。
「じゃあ…まず右腕からにしようかしら?」
坂山は今まで悩んでいたのか、雛形の様子には気づいていないようだった。
「大人しくしててね?…じゃあ始めるわよ!」
坂山は雛形に向かって勢いよくナイフを投げつけた。
それはまっすぐに雛形の右腕に向かって飛んできた。
ドスッ!
鮮血があふれた。
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