殺し屋と言うもの

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『あたしの分まで幸せにね』 そう言って笑った。 そのまま彼女は手すりから下へと飛んだ。 「もう…いいよ…」 夏樹は泣いていた。 「彼女は笑ってたわ」 「えっ…?」 「最期まで…ずっと」 そう言うと、雛形はポケットから一通の封筒を取り出した。 「彼女から…」 夏樹は封筒を受け取った。 封筒には 『浅山夏樹様へ        坂山華より』 と、書いてあった。 夏樹は意を決して封筒を開けた。
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