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初めての本番が終わり、コンクールまでの間には、様々な本番を経験する。
その間をぬって、3泊4日の夏合宿も行われた。
俺達、男子部員は、合奏場として使っていた大広間で、雑魚寝同然でみんなで寝る事になっていた。
いつもはすぐに起きるのだが、最終日の朝は、みんなすぐに布団から起き出さない。
疲れではない。
血気盛んな年頃の男子高校生が、4日も我慢したら……。
そんなこんなで毎日厳しいながらも、楽しい日々を過ごし、予選に向けて猛練習していた。
毎日、同じ時間を、同じ仲間達と過ごしていく中で、やはり男と女。
中には付き合う人達も出てきた。
同じ学年同士、先輩と後輩、色々な組み合わせがあったのだ。
同じクラスの打楽器パート【ミナ】もその一人だ。
歳を取ってから一緒に飲んだ時には、
「あの時、何で付き合ったかわからない」
そんな感じの事を言っていた。
先輩という響きに憧れてしまう年頃だ。
ある程度は仕方がない。
ちなみに俺はと言うと……。
もちろん、あのちっちゃい先輩に告白をした。
付き合ったとは言えないぐらい短い間だったが、一緒に帰ったりしたのだ。
でも、それ以上は何もなく、すぐに終わってしまった。
こういう事もあったので、休みがない厳しい部活だったが、不思議と苦には感じなかった。
そして、いよいよコンクール予選が近付いてきた。
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