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かくいう俺も、同じクラスにメチャクチャ可愛い子がいて、その子と遊ぶのが楽しくなって、たまに行かなくなっていた。
ただ、その度に色んな先輩が1年生の教室まで迎えに来る。
その日の昼休みも先輩が来ていた。
「今日は部活来るよね?」
あれ?
こんな先輩居たっけ?
小さくて、すごい可愛い。
「勿論行きますっ!!」
俺はあっけなく即答。
その日の放課後は、浮かれた気分で音楽室へ向かった。
久々に行ってみると、その可愛い先輩は、クラリネットという楽器の人だという事がわかった。
部の意向として、SAXには男子は1人しか入れないらしい。
希望していた男子は2名。
SAXに入れるのは、あのおっさんみたいなやつか、俺のどっちかだった。
一応、他の楽器も、もう1回やってみようという事で、クラリネットへ回された。
そして、そこで、あの可愛い先輩が教えてくれた。
「この楽器は黒いSAXだよっ」
俺の楽器これがいい。
この先輩と同じがいいって安易な理由。
でも、この言葉。
今でも忘れない。
今だったら、そんなはずないじゃんって思えるけど、何にも知らなかった当時は、本気で信じてしまったのだ。
その日から希望楽器には、クラリネット以外書かなくなっていた。
しばらくして、俺の楽器が決まった。
黒いSAXこと【クラリネット】だ。
その頃ぐらいから、同じ新入生の仲間とも、少しずつ仲良くなってきていた。
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