第3章:俺達の夢

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新入生の俺達を入れると、50人ぐらいはゆうにいる巨大な部活。 これだけの人数だ。 最初からみんなが仲良いはずはない。 特に、吹奏楽をやりそうもない男連中は尚更だ。 亮と耕太、俺とぷりおなどは、最初は、かなり仲が悪かった。 ただ、毎日一緒にいると不思議なもので、段々と仲良くなってしまう。 部活後は毎日、駅前のコンビニや、近くの公園で夢を語りまくった。 全国大会の凄さも何もわからないまま、 「俺達は全国大会に絶対出るぜ」 とか 「吹奏楽のイメージを俺達が変えてやる」 とかを延々語っていた。 そこで、俺達の夢は決まった。 全国大会出場、これしかないと。 その頃、部活では、初めてのステージに向けて猛練習をしていた。 バンドフェスティバルという演奏会で【テキーラ】という曲を披露するのだ。 既に、顧問の前任校の演奏会に、合同バンドとして参加はしたが、うちの高校単独としてのステージは、これが初めてだった。
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