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僕はものすごいスピードで昼食を食べると馬で和輝と待ち合わせた場所へ急いだ。
当然、翔も一緒である。
【星の思い出】を見つけた後、僕と翔は作業場に戻って干し草運びの作業を続けた。
今考えると、さぼっても良かったのかもと思うが、その時は何故か考えつかなかった。
そのぐらい頭がパニクっていたのかもしれない。
作業場に戻ってからも翔は騒ぎ続けた。
お陰であそこで作業していた仲間全員に【星の思い出】のある場所がバレてしまった。
まあ、翔に口止めしようという事自体が不可能だったとは思うケド……。
たぶんここのエリアにいる子供全員にこのニュースは伝わっているだろうな。
待ち合わせ場所に着くとすぐに和輝がやって来た。
「行こうぜ!」
「おう!」
二人で並んで馬を走らせた。
お互いに無言だった。
同じ宿舎の恵美と響子も一緒に来たがったが、食べ終わるのが待ち切れなかった。彼女らも馬を借り次第来るだろう。
僕らは2・3日前から借りっぱなしなので、すぐに行動できただけだ。
サイロエリアに着くと、馬を繋げられる場所には既に何頭か馬が繋げられていた。
「うわっ!もう結構並んでるゾ!」
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