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帰り道にあかりに今日の胸の高鳴りの事を話していた。
「…なんなんだろぉ、
この感覚…」
しかしそんな疑問の答えはあかりの口からすぐ出て来た。
『奈々ッ!!そんなの簡単だょ★
奈々はぁ…
敬クンを好きになったんだょ♪』
あかりが何を言っているのか正直分からなかった。
少し黙って考えていると
『奈々?聞いてる?』
「…ごめん、さっき言った意味が掴めないんだけど…」
『え?…ァハハッ★だぁかぁらぁ
奈々は敬クンを好きになったってコト!!』
(あぁ-…そぅいうコトかぁ……って!!)
「は!?
あかり何言ってんの?
そんなコトあるわけないじゃん!!
私は……私はもぅ恋なんてしないよ!?」
『奈々……』
あかりの声はやっとテンションが下がったように暗かった。
『奈々、強がんなくて良いんじゃない?
いくら奈々の中の男ていう存在が
怖かったりそういうんだったとしたら…
それは間違いだと思うよ?
少なくとも、敬クンは奈々が出会ってきたような最低な人じゃないよ?
まだウチら中2だょ?まだ若いんだし
何も恋すること諦める必要無いんじゃないかな?
世の中怖いことばっかだけど良いコトとか楽しいコトだってあるんだよ?
その中に敬クンを入れてあげても良いんじゃないかな…?』
「あかり…」
あかりは私に一番必要な言葉を言ってくれた。
「…-うん。そうだね…
ウチらまだまだ若いもんね…
あかり……ありがと!!」
(そうだね…私は敬を好きなんだ…
目が見えなくても恋をして良いんだね!)
あかりの言葉が嬉しくて
家に帰ってから私は
あかりに貰った言葉の嬉しさと
久々に感じる恋心に
涙が出ているのか
分からないけど嬉し泣きをしたんだ…。
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