16人が本棚に入れています
本棚に追加
「さっきはごめんね!!変なモノみせちゃって…」
奈々は突然謝りだした。
きっと、玄関での事だろう。
『あ?あぁ全然大丈夫だよ!!気にすんな!つか、ちゃんと捕まっとけよ!!』
奈々を支えている事がなんとなく嬉しかった。
(奈々は、好きなヤツとか居んのかな…)
ひとつの疑問が頭をよぎった。
『奈々はさぁ…』
「え?」
風の音で聞こえなかったのか奈々は聞き返した。
また言うのもなんだか恥ずかしかった。
『やっぱなんでもねぇ!!』
はぐらかそうとする俺に君は背中を殴ってきた。
『殴ることなくねぇ~?』
「正直に言わないとまたやっちゃうよ~」
奈々は意地悪そうに言った。
しょうがないからまた聞いたんだ。
『奈々は……好きなヤツとか居る?』
言って少し後悔した。
奈々は黙りこくってしまった…
それから奈々の家に着くまで俺たちは言葉を交わす事は無かった。
翌日、竜也は彼女ができたと喜んで報告してきた。もちろん、あかりと付き合えたんだと……。
俺が奈々と付き合える日は来るのかな…?
最初のコメントを投稿しよう!