908人が本棚に入れています
本棚に追加
それでも学はこの状況が我慢できなかった。
「先生、明美はヤバいんですか!?今朝はなんともなかったんですよ?」
「…」
紅い雪の降る音が保健室にも聞こえてくるようだ。
「…症状は、熱中症よ。」
先生が重い口を開いた。この先生の他のセリフを聞いたのははじめてな気がする。だが、喜べない。
「なっ?熱中症??今冬ですよ?なんで熱中症に?」
「分からないから救急車を呼んでいます。熱中症にも、わかりやすく言うならレベルがあって、明美さんの症状のレベルはかなり危険なレベルです。多分死ぬ事はないでしょうけど、手当てができないなら悪化するかもしれません。まさか熱中症な訳ありませんから
…だから救急車を呼んでいます。」
最初のコメントを投稿しよう!