第二章

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しかし、そのカップルが来た途端、私は、固まってしまった。 それは、どうしてかと言うと、 女の方は、少し仲の悪いクラスメート相田 美鈴【あいだ みすず】で、 男の方は、元彼の早乙女 悠司で、最も会いたくない2人だったのだ。 “何で!?何で、悠司が来るの!? 会いたくなんかないのに…しかも、何で、美鈴と一緒なの!?” 私は、そう心の中でつぶやきながら、すごく不機嫌な顔で、2人をじっと見つめた。 その時、悠司が、私に近づいて話し掛けてきた。 『彩音…、俺…。』 『何よ!!』 『俺、あの時、すげぇ、悪いことしたと思ってる…。本当に…ごめん…。』 私は、悠司に話し掛けられて、ますます不機嫌になり、悠司を無視して、 イライラしながら車に乗った。 私が、イライラしてるから、みんな何も話さなかった。 美央や正輝達には悪いと思ったけど、悠司が、すぐ傍にいると言うだけで、 私には、とてもじゃないけど、楽しむ気にはなれなかった。 “何で?何で、平気な顔して話し掛けられるの!? 信じられないよ!!” 私が、心の中で、そんなことを考えてると、 正輝が、助手席で、私のことをじっと見つめていた。 私は、運転しながら、横目で、正輝に微笑んで見せた。 正輝は、そんな私を不思議そうな顔をして見てきた。 『なぁ、あの早乙女とかいう奴となんかあったの? お前が、そこまでなるってよっぽどなんだろ?』 正輝は、後ろに聞こえないくらいの小さい声で問い掛けてきた。
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