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級友たちから見れば、彼と僕は親友であり、同時にお互いを認め合うライバルであるかのように映っているのだろう。しかし実際のところ、彼と僕は互いに忌み嫌うだけの存在だった。彼の目は彼が僕の本性を知っていることを明らかに物語っており、僕もまた、彼が僕と同じように自分以外の人間を蔑んでいることを知っている。
互いが互いのことを知っている。そのことは、二人が対等であることを示しているはずだが、実際のところそうではなかった。僕はいつになっても、彼の目を見ても心臓が高鳴らなくなることはなかった。それどころか、僕は彼の姿を見る度に逃げ出したくなり、彼のことを考える度に不安な気持ちに駆られる。僕は常に彼に敗北していたのだ。
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