Dreams of an Absolution

混乱

　彼は、副生徒会長としては優秀だが、彼の生活態度は依然として粗悪なものだった。彼にとっては何の害もないことだが、問題は他の者にまで悪影響を与えることだった。
　彼がくる以前は真面目に授業を受けていた生徒も、彼の姿を見て彼の真似をするようになったのだ。授業を真面目に受けなくてもテストで良い点は取れるということを、彼から学んだのだろう。
　その考えは決して間違いではないが、それができるには相当の努力が必要なのは明白だった。彼や僕ならまだしも、他の生徒にはほとんど無理なことだ。

　僕は、週に一度の生徒会の集会でそのことを指摘してみることにした。改善する見込みはほとんどなかったが、それでもポーズとして言っておく必要がある。