Dreams of an Absolution

僕

　学級委員長としての自覚を持ち、人の至らない部分を助けてやる。
　人望が厚く、休み時間には多くの級友に囲まれ、楽しそうに話をしている。普段あまり話をしない生徒も進んで輪の中に招き入れることもあった。クラスの団結は僕によって繋がれている。
　学習面でも優秀な成績を修めており、授業態度も積極的で良好。

　以上が、僕の中学校生活で初めての通知票の通信欄の内容だ。僕がよくできた中学生だと示すかのような言葉が並んでいる。中学に上がっても、やはり状況は変わらないようだ。周りは僕に僕の狙い通りの評価をし、僕はそれに応えるように行動する。簡単なことだ。

　だがここのところ、そのような自分に嫌気がさしていた。僕を隠す仮面は、あまりに美麗すぎるのだ。