第二章 少女の秘密

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 「何がいい?」 藍架は市橋に追い討ちをかける様に、笑顔で疑問を投げ掛ける。 「何って…俺…選択肢知らねぇもん…」 「…それもそうね。  じゃあ、これを見て。」 そう言って藍架は、市橋から少し離れた。 パンッ 耳に痛い音と共に辺りが光り、市橋は思わず眼を瞑った。 「…っ…なんだ…?」 「眼…開けてもいいよ。」 「…あぁ……っ!!!」 眼を開けた市橋が見たものは、 「…翼…」 そう、藍架の背中からは、黒くて大きな翼が生えていたのだった。 「…これが証拠。  信じて貰えた?」 そう言って藍架は、クスクスと笑う。 「信じるしか…道はないだろ…」 市橋は茫然と呟くことしかできなかった。
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