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「姫様!速くお逃げ下さい!」
パチパチと火がはぜ、家々が燃えるなか、初老の男性が一人の少女に向かい、叫ぶ。
「嫌よ!私一人だけ逃げるなんて出来ないわ!」
少女は、初老の男性の言葉を受け、否定の言葉を叫び返した。
「ですが…」
「 、この世界の平和はお前の手にかかっている。
お前だけでも…逃げてくれ…」
「そうよ、 。
貴女が生きていれば、私達とも会える可能性は高くなるの…。
だから 、逃げて…お願い。
30代くらいの男女に言われ、少女は決意した。
「…わかりました。
私、生き残って…絶対にこの世界を救ってみせます!」
「よく言ってくれた。
さすが、私達の子どもだね。」
「行ってらっしゃい。
気をつけてね。」
「はい。
お父様、お母様、行って参ります。」
少女は黒い翼をはためかせ、こことは別の世界に飛び立った。
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