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時は1XXX年
妖怪がこの世を渦巻く平安時代
「俺に料理は出来ん」
漆黒の髪が太陽の光に反射して黒光りする。
先程までうっとしいほど体に巻き付いていた髪を見下ろす。
「役立たぬのぉ。お!すっきりしたじゃん」
「あぁ大分頭が軽くなった。お前が自分で作ればいいだろうが」
大きな屋敷に広がる大きな中庭
「式神だしてなんか作ってくれよー」
「言わしてもらうが夢辻、お前も式神だってわかってるか?」
年はかもない青年は風に飛ばされていく己の髪を見送った。
「予はまだ妖怪でもある」
中庭に大きな鴉は入っていき修羅伽の肩に止まる。
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