瞼の裏に見える世界

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「おい、修羅伽だ」 「げ、来たのかよ」 「陰陽寮に住まず、他で自分の屋敷立ててごくたまに陰陽寮に来てるんだってな」 「安倍晴明の愛弟だかなんだか知らんがいいご身分だな」 「(…コイツ等も飽きない奴等…と言うか暇人だな)」 修羅伽をみる者の目はけしていいものではない。 「修羅伽」 「…師匠様」 「お前も来ていたのか」 「えぇ。一応ここを出た身ではありますが顔ぐらいは見せにこいと上が煩いもので」 修羅伽を呼んだのは師の安倍晴明であった。 平安京で知らないものはいないと言われる超有名陰陽師。 切れ長の目に修羅伽とはまた違った黒髪に整った顔。
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