プロローグ

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……誰も俺のことなんか見てなかった。 ただ俺の後ろにうつる親父の姿を見ていただけ。 親父がいるから……。 親父のせいで……。 何度もそう思った。 だけど憎めなかった。 『僕は僕、星夜は星夜です。 僕ではなく、星夜の絵を見てください』 親父はまわりを囲む偉い人たちにそう言っていた。 俺が1番望んでいたことを、1番憎みたかった親父が言葉にした。 親父は俺の1番の味方でいてくれた。
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