3408人が本棚に入れています
本棚に追加
春の陽射しが庭を照らしていた。
その中に咲く1輪のタンポポ。
それを夢中に描く俺。
その横でニコニコ笑う親父。
親父の膝の上で、俺の絵を目を輝かせて見る妹の桜。
優しい笑顔で俺たちを見る母さん。
すると、隣の家の家族がやってきた。
同い年の陽(よう)は、おじさんの手を引いて駆け寄ってくる。
4つ年上の美月は、その後ろからおばさんとゆっくり近付いてくる。
それが俺の日常だった。
それが俺の『当たり前』だった。
最初のコメントを投稿しよう!