世間知らずな勇者

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「……魔法使いの女ってみんな自分の事僕って言うのか?」 「……知るか。人それぞれだろ」 「ふーん。俺は女は僕って言わない方がいいと思うぞ?」 ……イラ 「お前にとやかく言われる筋合いはない」 「なんで? ユーリィって、乙女ちっくな外見なんだから私の方が似合うと思うぜ」 ……イライラ 確かに、僕は少し乙女ちっくな外見かもしれない。 髪は金色でツインテールにしても腰まで届く長さ。 瞳は母親譲りの淡いピンク。 肌はあまり外出しなないから、透けるように白い。 ……どれも僕にとってはコンプレックスなのだが。 「お前と僕は何の関係もない。それと、僕はお前みたいな考え方は嫌いだ。男とか女っていう枠で僕を区切ろうとするな」 僕は杖を握りしめた。 今すぐこいつを黒こげにしてやりたい。 「……悪かったよ。ユーリィの言う通りだ」 僕が呪文を唱えようとした時、ルイは僕に頭を下げながら謝った。
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