世間知らずな勇者

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「兄ちゃん、名前は?それと職業は?」 ガイは山のように盛られたパスタをソイツの前におくとニヤニヤ笑いながら聞いた。 「ルイ。勇者だよ。おっちゃんの名前は?」 「俺はガイ。んで、こいつはユーリィ。よろしくな」 僕は目線だけソイツ……ルイに向けた。 ルイは僕が見てる事にまるで気がついていないのか山盛りのパスタをひたすら食べている。 なんだよ、僕がせっかく挨拶してやろうと思ったのに。 ちょっぴりムカついて思わず一番火力の弱い火の術をルイのパスタに向かって放った。 「うわっ! あちち……おっちゃん、これ突然燃えたぞ」 ルイは慌てて火を消そうと、手でパタパタと風を起こす。
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