世間知らずな勇者

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……なんだコイツ、魔法の炎は魔法でしか消せないのは常識だろ?! そんな事しても消えるわけないのに…… 「なぁ、お前……ユーリィだっけ? これ、どうやって消せばいいか分かるか? このままじゃ、火事になっちまう」 ルイは困りきった顔をなながら僕に聞く。 ガイは知らん顔をしている。 ……はぁ、仕方ないか…… 「……小さき疾風よ、我の声に答え、風をおこせ」 僕が炎を消しさると、ルイは目をキラキラさせて僕に詰め寄った。 「ユーリィ! お前、魔法使いなのか?! すごいよ! 俺、初めてみたよ」 ルイは僕の手を握ってブンブンと上下に振った。 「痛い! 気安く僕に触れるな!」 僕はルイの手を振りほどいた。
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