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だが母親の注意も虚しく、その次の日Mは家に帰って来なかった。
母親はすぐに捜索願を出したが見つからず、絶望感にかられた。
それから二週間経った頃、母親はMの日記を見つけた。
『○月□日
今日クラスで拾ってきた猫を飼う事になった』
『○月△日
猫はだいぶ大きくなった。丸々しておいしそう。』
『○月◇日
お腹が空いた。猫食べたけど全然足りない。』
『○月◎日
同じクラスのAサンはよく見るとたくさんお肉がついてておいしそうだった。食べてみたけどあまりおいしくなかった。』
『○月☆日
Bサンと一緒に帰った。Bサンは見れば見るほどおいしそう。食べてみるとやっぱりおいしかった。骨までおいしかった。』
『○月▽日
あぁお腹減った。もっと食べたい。もっとおいしいものが食べたい。』
日記はMのいなくなった日付で終わっていた。
母親は後ろに気配を感じたがもう遅かった。
日記に新しいページが増やされた。
『△月△日
帰るのおそくなっちゃったからお母さんおこってるかな?おいしく食べてあげるからおこらないで、まずはうでから食べてあげる。』
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