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ある日、彼女はストーカーのような男に追い回される夢を見た。 走って叫んで助けを求めようとしたが、間もなく捕まって、持っていたナイフで滅多刺しに。 ギャァァァ―ッ!!………………………………………………………… 自分の物凄い悲鳴で目を覚ました。 翌日、彼女は近所の公園の側を歩いていた。 すると、なんと夢で出てきた男にそっくりな人がこちらに向かってやって来ていたのだ。 恐怖のあまり彼女は近くの電話ボックスに駆け込むと、友人に電話をかけた。 助けを求めるように話していたら男は通り過ぎて行った。 安堵の声を洩らし、再び歩き始めた彼女。 するとまた、男が急に引き返して向こうからやって来た。 彼女は心臓の動きがバクバクと大きく早くなっていくのがわかった。腋も掌も冷や汗でじっとり濡れている。 しかし、今度は逃げ込む場所がない。 彼女は覚悟を決め、男の横を通り過ぎた。 その瞬間、男は通り過ぎながら呟いた。 『夢と違うじゃねぇか…』
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