魔導師の予言

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 広間での謁見の後、大聖堂のホールに集まった騎士たちはおのおのの仲間とともに今後の行動について話し合っている。  そんな中を二人の騎士が歩いていく。アールとグレスだ。 「……守護石……か。なかなか面白そうじゃないか。なぁグレス」  アールはそう言いながら振り返った。  朝の日差しが、ステンドグラスによって色とりどりの光となり美しい色彩を織りなして、話し掛けてきたアールの新緑色の髪をのみ込む。  鮮やかな光のその眩しさにグレスは眼を細めた。 「……そうだな」  言いながら降りそそぐ光を宙で握り締める。 「いい暇つぶしになりそうだ」  一言だけ言葉を返し、グレスは踵を返す。すると突然背後から声がかけられた。
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