魔導師の予言
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「……別に気にはしていない。ただ……」 気にしていないと言う割には、何か歯切れの悪い様子を見せグレスは黙り込む。アールは黙り込む親友を不思議そうに眺めた。 「ただ?」 「ただ……いや……何でもない。……行くぞ」 そう言ってグレスは歩き出す。 「あっおい、待てよ!」 何か腑に落ちないといった表情のままアールも慌てて走り出した。 二人が立ち去った大聖堂には静かに光が降り注いでいた。
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