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テーブルにきれいに並べられた朝食
白ご飯
目玉焼き
昨日の残りの肉じゃが
味噌汁
一般的な食卓
キッチンの向こうからは
「志緒ちゃん早く食べなきゃ遅刻しちゃうよぉ」と
鼻歌混じりで
かわいらしいお弁当を作る
ひげづらの
おやじ
あまり一般的とは言えない
別に男の人が料理することを批判してるわけではない
あいつは
ふりふりのエプロンに
下手くそな鼻歌
桜澱粉でハートを描いた弁当
なのにワイルドぶってんのか綺麗に調えたひげ
関係ないけどまとまりなさすぎて
とりあえず腹が立つ
「志緒ちゃん~?」
「もういらないから」
「えぇ残すの?」
「…」
無視して洗面所に向かうと
おやじは自分の胸に手を当て…
「…成長できないぞ☆」
「!!?っさい!!!」
「ひぃっ!?」
手に持ってた新聞をぶん投げてやった
私は今
思春期
おやじには
反抗期
真っ盛り
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