消えゆく花火とこの想い

６:０１

いろんな音という音が、一瞬にして消えた。

俺の目に映るのは、儚くて今にでも消えてしまいそうな女性の横顔。

周りを歩く人達は彼女にぶつからず、上手く歩いている。

─ドンッ

と、たくやは人にぶつかり倒れそうになった。

「すみません」

ぶつかった人は誤り再び歩き出した。

再び彼女がいた場所に目を向ける。
しかし、そこには彼女はいなかった。

たくやは彼女を探す。
キョロキョロと当たりを見渡すが、彼女らしい人はいない。

たくやは人の波から外れ、後ろを向いた時だ。