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2人はしばらく、花火を眺めていた。
「────、──とう」
「え?」
かすかに聞こえたさきの声、たくやがさきの方を見た。
「─!?さきッ?」
先程まで、隣にいたはずのさきがいない。
周りを見渡しても、さきらしい人物は見当たらなかった。
「すみません!俺の隣にいた女の人、どこに行ったかわかりませんか?」
近くにいた人に話しかける。
「んー、わかんないですね……」
「そうですか……」
周りの人は立ち止まって花火を見ているから、はぐれる事は無いだろう。
だとしたら、先に帰ってしまったのか。
連絡を取りたいが、アドレスなどを聞いていないため、連絡が取れない。
「……連絡先、聞いとけばよかった」
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