8:39

3/3
前へ
/30ページ
次へ
2人はしばらく、花火を眺めていた。 「────、──とう」 「え?」 かすかに聞こえたさきの声、たくやがさきの方を見た。 「─!?さきッ?」 先程まで、隣にいたはずのさきがいない。 周りを見渡しても、さきらしい人物は見当たらなかった。 「すみません!俺の隣にいた女の人、どこに行ったかわかりませんか?」 近くにいた人に話しかける。 「んー、わかんないですね……」 「そうですか……」 周りの人は立ち止まって花火を見ているから、はぐれる事は無いだろう。 だとしたら、先に帰ってしまったのか。 連絡を取りたいが、アドレスなどを聞いていないため、連絡が取れない。 「……連絡先、聞いとけばよかった」  
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加