王国物語
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わたしは珍しく 背を向けた彼に そっと身を寄せた ――温かい 目を伏せれば 生きる証の音 囚われかけた心に 少しだけ熱が灯る "恋"に近い "恋"ではない この感情はなんと呼ぶ わたしたちの間には なにもないけれど いつか彼と向き合う日がくるのだろうか くるなら 早々にくればいい また芽が育つ 振り返った彼の瞳を見つめ 唇を交わし 夜の帳へとふたり 溶けていく
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