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異形の娘
名も知らぬ森に逃げ延びる
追い掛けるは
かつての仲間
どうして追い掛けてくるのか
ただヒトと違う力を持つだけで
姿形は同じなのに
ここは
"ムゲンの森"
無限
夢幻
優しい声が
己(おの)を導く
さあおいで
宴をしよう
甘美なる"夢"という酒を呷り
現(うつつ)を忘れてしまえ
また目覚める瞬間まで
我慢していた涙が溢れ出す
優しく風が吹き抜ける
青い髪の美しい森の番人の
差し伸べた手を迷いなく取る
異形の娘は
やっと居場所を手に入れた
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