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「それ」は何かの振動を感じ、呼ばれている気がして再起動し、上半身を起こして辺りを見回してみた。
周りには捨てられた、かつて機械だった物の山と、その奥に見えるのは終わりが見えない森が広がっていた。
しかし、「それ」のすぐ近く、腕の横辺りに小さな少女が尻餅をつき、びっくりしているような顔でこちらをじっと見つめていた。
「あぁ、よかった。」
そう言って少女はあどけなく、しかし満面の笑顔を浮かべた。
そして、それが初めて聞いた少女の言葉であり、初めて見る『人間』の笑顔であった。
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