二章 すべての始まり

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 思考していると、ふと少女がこちらを見つめているのに気が付いたので、思考を中断し、会話をすることにした。 「先ほどの質問についてですが、調べてみた結果、私の駆動部位、システム共に重大な問題は見つかりませんでした。」  そう言うと、少女はキョトンとした顔になり言った。 「あなたって妙な言葉を使うのね。ねぇ、『システム』ってどういう意味?」  それを聞き、「それ」は確信した。少女は機械を知らないのだと。 普通に思考すると、そのようなことはあるはずがないが、これまでの状況や会話を総合的に判断すると、その結論しかでない。  状況整理をしていると、少女がもう一度問いかけてきた。 「ねぇ、『システム』って言うのがどういう意味か、教えてくれないの?」
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