レール

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階段を昇り、長い廊下の突き当たりの部屋へ軽くノックをし入ると孝がリラックスした様子で迎えてくれた。 「あっ!龍!遅かったね!?」 「悪い悪い。」頭を掻く仕草でごまかして見せた。 「あぁ疲れた。孝は待ってる間に桜と何してたのよ?」 「たぶん想像してるのとは違うね!普通に話してただけ。龍の事とかいっぱい聞いたよ!」ハニカミながら孝が言うと (ガチャ) 「二人共なんの話してるのー?」 銀のおぼんにコーヒーポットとカップを3つ乗せた桜が二人の会話に割って入る。 すると孝がとっさに口を開いた。 「龍がね、待ってる間に何してたって聞かれたから答えてた所だよ!」 「ふーん、何?気になるの?あっ、龍はブラックでいいんだよね?」 「あぁ。」 「孝は?」 「僕もブラックでいいよ!」 「あら珍しいわね。」二人の前に湯気の立つカップを置き、自分のコーヒーを注ぎながら「そろそろ打ち合わせ始めるから頭を仕事モードに切り替えてよね!」 口元へコーヒーカップを寄せながら黙って頷いた。
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