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マークはシキ達を追って、スラム街に入った。
着いた場所は例の孤児院だ。
そこは人が住んでるとは思えない程、ボロボロだった。孤児院と言うより、幽霊屋敷と言う言葉の方がしっくりくるかも知れない……
「ひでぇな…」
「……中に入れよ」
シキは中に案内した。
「あ、シキ兄ちゃんにナユちゃん!お帰り!」
「ただいま」
中には、数人程度の子供……いずれもナユより小さい子はがりだ。
「……兄ちゃん、その人誰?」
「院長さんの客だ。おまえらには関係ないから向こうで遊んでろ」
シキがそう言うと、子供達は「ハーイ」と返事をして庭へ出て行った。
「…人数はあまりいないんだな…」
「9歳以上のヤツは皆稼ぎに出てる。自給自足じゃ、とてもじゃないけど食べていけないんでな」
シキはそう言って、奥の戸に手を掛けた。
「院長さん、ただいま」
「ああ、シキ。お帰り」
戸を開けると、ベットで横になっている院長がいた。
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