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護衛の辞退も断られ、仕方なく仕事を続行するハメになった。
「フゥ…ここで休憩しましょ」
フレイヤがその場の岩に座り込んで言った。
「また?さっき休んだばかりだろ?」
「レディは大切に扱うモノよ。あなたはそこの川で水を汲んできて」
「…ったく、追加料金もらっても割に合わねぇや」
とブツブツ言いながら、近くの川で水をくみに行った。
その時だ。
「キャアアア…!」
と、フレイヤのカン高い悲鳴が聞こえた。
急いで戻ってみると、フレイヤが山賊に囲まれていた。
「何なのよ!アンタ達!」
「へへっ、若い女が一人でこんなところを歩いてるなんて物騒だぜ?俺様が送ってやるよ」
と、山賊の一人がフレイヤの腕を掴んだ。
が、すぐにフレイヤは腰に刺してたレイピアを抜いて、山賊の腕を斬り付けた。
これにはヒュウも肝を抜かれた。
「…触らないでよ」
「!!」
フレイヤは冷徹な表情で、山賊の首にレイピアを突き付けて言った。
「チッ!このアマァ!」
と周りの山賊達が斧を振りかざして、フレイヤに襲い掛かった。
「キャ~!ヒュウ!ボサッとしてないで助けなさいよ!」
「何が『キャ~』だ!おまえ本当は護衛いらないんじゃねぇか!」
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