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空想ノート
[まだ起きてるの? こんな時間に?] 皆寝ちゃってる
外は現実感が無いね
音がみな何処か行ってるよ
だから初めて知ったよ? 『無音』の音を
[何時もは誰かが起きてるのはずだから 初めての体験なんだね]
空想を余白に書いたノート
いつもより君の近くで広げて
少しだけ大人っぽく 綺麗な文字で
《今日は夜だって 眠っちゃってる》
そう書き記した
[少し眠いね
でもまだ起きてる]なんか矛盾してない? 分かる気はするけど
空はずっと暗いね 何時になったら 明けるんだろう
でもまだいいや。 もう少し見ていたいから
[ほら 星が見えるよ 空が暗いから見付けられたんだ]
家のドア 少しだけ 鍵を外して
空想を 書き散らした ノート持って
アスファルトじかに座って上向いて
過去から来る光を
受け入れ続けた
僕の腕に収まるノートは
呆れるくらい小さくて
描き残せないものの表しかたを ゆっくり僕に探してた
空想を余白に描いたノート
音と 空と 僕と 君を描くよ
いつしか夜は明け初めて
僕らは家に戻ってく ドアの鍵をしめて。
空想を余白に書いたノート
実現する事はきっとないだろう
それでもいつまでも 書き続けたいな
余白に望んだ 未来が描けるまで
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