ムセイオン

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不安げな君の脇で 幾つもの本を開いた 励ましも栞も見付からなくて ボクらはうなだれ外に出た 泣き出した君の側に 耳の折れた犬がやって来た 雨も少し 降っていた 彼は彼女に寄り添っていた いつしか ボクの目に その光景は焼き付いて 雨の日には思い出す 一生消せない一枚になった
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