─序章─

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静かな階段畑の脇道を通り、村の近くにある一番小さな河に着いた早苗お婆さんは、洗濯物の入った桶を河淵に置き、河の中へと足を踏み入れれば… なンと!!川上から大きな桃が流れて来るではありませんか!! ゆっくり、ゆっくりと早苗お婆さんに近付いてきます。 早「まぁ、なンと立派な桃だいね…持って帰ってお爺さんと一緒に食べようかね。」 近付いてくる桃を捕まえれば岸辺へと少し弱くなった足腰で引っ張り出します。 一人では重たい大きな桃。 岳足お爺さんの為に早苗お婆さんは頑張ります。 早「よいしょ、よいしょ…」 大きな桃を、岸辺にあげれば早苗お婆さんは洗濯を早々に終わらせようと、一生懸命に洗濯物を仕上げていきます。 早「ふぅ…今日は少のうて良かったば、良かったば。」 洗濯物を桶に乗せ、その上に大きな桃を乗せます。 朝来た時より数倍の重さ。でも早苗お婆さんにはどうって事はありません。 いつもの数十倍軽い洗濯物と大きな桃を持ってるだけですから。 早「ふぅ、ふぅ。今日はデザートも食べられるだなンて、楽しみじゃのぅ」
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