Memory1

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その時私の耳に足音が近づいて来たのが聞こえた。 “コツコツ…” どんどん近づいて来る。 そしてついに私のいる部屋の前で足音が止まった。 そしてキィ…とドアが開く音がしたので私は発作的にドアの方を見た。 「―!!ぇえっ!?なんでここに人が!?」 部屋に入って来たその人物は声は高いが声質や身長などからしてどうやら幼い少年のょうだ。黒いパーカーのような物を来ていてそのフードを深く被っているため顔はわからない。 「こんなに傷を負って…!血の臭いで“奴ら”がよって来ちゃうじゃないか!」―?奴ら…?誰のこと? 少年がそう言ったと同時に窓ガラスがパキンと割れる音がしてそちらをみると血まみれピエロのような化け物がうめき声を上げつつガラスを割って中へ入って来ようとしてるのが見える。「!!!!いっ嫌ぁああ!なっ何ァレ!!!」 もはやそれは人ではなかった。一体何が何なのか私は恐怖で混乱していた。 それと目が合ってしまった瞬間に私は凄い殺気を感じた。逃げなきゃ殺られる!「ゲホッゴホッ…!!」 なんとか逃げよう後退りしたものの怪我が深いため思うように動けない。 どんどんが近づいて来る。もっていた鎌を降り翳す。―もぅだめだ― そぅ思い私は目をつぶったが鎌は私へ降ってこない。変わりに少年の声がする。フードの少年が自分の腕で鎌を止めていたのだった。「―まったく…君、大丈夫??コイツはあの世に逝く事すら許されず形を失った化け物だ。自分の媒体を求めて人の血の気に誘われてやってくるんだ。とにかくここは僕に任せて下がってて。乗っ取られたくなければね」 それだけは勘弁願いたい。私は言われた通りに体を引きずるように下がる。 「手間かけさせんなょ…」少年はニヤリと笑うと目に見えぬ早さで剣を抜きピエロの元へと飛んでいく。 「腹減ッタ………オマエ…魂…喰ワセロ…!!!」 ピエロが襲い掛かる。 “ドス” 鈍い音が室内に響く― 「生憎僕はお前らと違って媒体もってるんだよ」 ピエロを切った反動で少年のフードがとれる。 「―!!!」 その瞬間横顔が見えて私は息を飲んだ。 それは少年の髪は綺麗なブルーでちらりと見えた少年の右目は緑でルビーとエメラルドを思わせるょうでまるで人形のような美しさだったからだ。 そして白いその右目の下の頬の辺りにに青く紋様みたいなのが浮かび出ていた。フラリとピエロが倒れてやがて消滅した。
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