Memory1

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とにかくこれで一応なんとか命が維持出来る…。 私は絶対死んではいけない気がする…。何か心残りがあるのだろうか…? 「取り敢えず行く所もないだろぅしここでゆっくりしていきなよ」 「ぇえ、お言葉に甘えさせてもらぅわ…」 (確かに行くって言ったて何もわからないし…) 「今、紅茶を入れるから」そぅ言うとレノは部屋を出て行った。 私は部屋を見渡す。ここが黄泉の国だと思うととても不思議な感じがする…。 しばらくするとレノが紅茶を持って帰って来た。 「ぃぃ香り―」 紅茶からはなんだか甘酸っぱい不思議な香りがした。「これはナスタチウム―そちらの世界では金蓮花って呼ばれてる花を使っているんだ。落ち着くでしょ?」コトンとレノはテーブルに紅茶を置いた。 「ぇえ―確かに落ち着く」今の記憶がない私でもなんだか懐かしい感じがした―いつか昔に飲んだ気がするがでも思い出せない。 「さぁ、どぅぞ」 レノが丁寧に椅子を引いてくれた。私は素直に座る。そしてレノは私の向かい側に腰を降ろして座った。 「―人はね。魂と身体が離れてしまうと今までの記憶を手放すんだ。次の身体に入るためにね。」 レノは静かに語り出した。「輪廻天昇…ね」
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