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Memory2
ザァ―…
外には雨音が響いている。私はゆっくり目を開けた。朝だというのに雨のせいで薄暗くじめじめしている。ピンク色の長いウェーブがかった髪が枕に散ってる。私は昨日レノに案内された寝室で夜を明かした。
“コンコン”
ドアがノックされ返事をするとレノが入ってくる。
「ぉはょう、ルビー。気分はどぅ?よく寝れた?」
でも昨日と違いレノはもうフードを被っていない。
そして貴族が着るようなきっちりとしている服装をしているため碧い髪と目ががよく生えている。
「ぉはょう―ぇえ…よく寝れたわ―」
私はそぅ答え微笑む。なんだか今私は命をなんとか繋ぎ止めてる状態だと言うのになんだかとても開放感に満ちていた…。
人間社会という世界から開放されたからなのだろう。とてもすがすがしい気分でいっぱいだった。
どこか今までの記憶はまったくないがなんだかほっとしている自分がいる。
「ご飯を用意してるから着替えておいで」
「ぇえ―ありがとう」
それだけ言うとレノは部屋を出て行った。
私は睡眠用に来ていたネグリジェを脱ぎ用意してくれたドレスに着替える。
そして置いてあったリボンで髪を軽く結う。
その時ガタンと廃ビルの建物自体が揺れ始めた。
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