過去の鈴-姫鈴-

4/4
前へ
/10ページ
次へ
気が付くともうあの女は居なかった。 姫鈴は姉の頭を抱えたまま ぐったりとし、血は乾き 床は赤黒くなっていた。 姫鈴の頬には姉の血がべっとりとついたまま。 「……………」 姫鈴の瞳は憎悪に埋もれ 光さえ無くなっていた。 憎悪に埋もれ 悲しみに溺れ ぐるぐる歪み歪み 歪な心に負けて 姫鈴は鬼になった。 「お姉ちゃん…」  
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加