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その夜、姫鈴は泣き疲れ眠った。
日が昇る。
―眩しい光…空…。
あの日の空を思い出す。
「……お姉ちゃん…」
目の前には湖があった。
光が反射し、きらきら煌めく。
とても澄みきっていた。
水面に映る私…と…誰?
姫鈴の後ろに誰か居る。
振り返ると左頬に十字傷を持った
姫鈴と全くと言って良いほど似ている同じくらいの少女がいた。
「同じ…?貴方は誰?」
沈黙を破り尋ねる。
『私は好鈴(いすず)。貴方と同じ…鬼』
寂しげに笑う好鈴。
「何故貴方は鬼になったの…?頬の傷は……」
『それは……』
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