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何も考えずに思わず手にとったのは、お買い得と大きく書かれた鶏のもも肉でした。
買い物に出ていても、何となく落ち着かない日々。
何を作ったら和之は喜んでくれるかと毎日あれこれと思案してみるものの、自分自身が知っている和之の好物の少なさに溜め息が出ることも少なくありません。
今日は唐揚げとグラタンにしよう…、そう思い野菜コーナーへ引き返そうとすると、バッグに入れていた白い携帯電話がブルブルと震えているのに気がつきました。
…和之から。
「ごめん、今日遅くなる。残念だけど、飯食べれない…」
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