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確かに、身長を除けば、昴は言う事なしだった。
顔は……正直かなりの美少年に入る部類だ。
少し長めのツンツンした細く滑らかな黒髪に、少し青白いがすべすべな肌、整った顔には、くりっとして、少しまだ少年っぽい瞳。
見た目は正直15歳前後だ。
見た目だけでなく勉学をさせれば満点以外は取らないし、ガリベンなのかと思いきや、運動神経もかなり人間離れな程ずば抜けている。
昴は、1分で着替え終わり、いつものアレを待った。
その二分後、誰かが階段を登る音が聞こえて来た。
続いて、階段近くのドアの開く音。
隣室のドアが開いた。
誰かが少し大きめの声で何かを言った。
そして、足音が昴の部屋の前まで来た。
部屋のドアが、バンッと開いた。
「すばーる!!おきなさー……ってあら、珍しい…起きてるならいいわ、食堂へ行きなさい」
少しぽっちゃりした、優しそうなおばあさん(と言っても、まだまだ元気だが)が入って来た。
「おはようございます。わかりました、院長先生」
「おはよう、昴。さて……篤志を起こさなくちゃ……」
院長先生は挨拶を済ませると、いそいそと部屋を出て行った。
昴は、猫に「いってくるね」と言い、食堂に向かう為に階段を降りて行った。![image=164828783.jpg](https://img.estar.jp/public/user_upload/164828783.jpg?width=800&format=jpg)
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