開始

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「ん~どこ行ってもゾンビだらけだね~」  健太たちが出発の準備をしている頃、一人の青年がスーパー近くの裏路地を走っている。簡単に容姿を説明すると身長は平均的、Yシャツに学生ズボンを履き、髪の毛は男にしては長く、パーマがかかっているのか髪がフワフワしている。制服とは不釣合いなアサルトライフルを握っている。そのライフルは光学サイトやライトなどさまざまなアクセサリーがついているので重そうに見える。青年は携帯の画面を見た。 (地下鉄か………) その時、前から誰か走ってきたのが確認できたため、ライフルを構えた。走っている人物は地図を凝視しており、前を見ていない。容姿を確認すると、スカートに灰色のカーディガンを着ていて、身長150cmほどで低く、肌が白いので体調が悪いと言われても分からないだろう。女性の後ろから女性よりも白い顔色をした狂人が走ってきていた。青年は女性が武器を持っていないのを確認すると、ライフルを下ろして女性に声をかけた。 「どうも。こんにちは」 突然声をかけられた女性は驚いたあまり地図を落としてしまった。 「え!?どうして?地図に…」 青年が地図を拾って女性に渡した。 「僕は秋佑。君は? 」 「私は真由。それより!変な人が追いかけてくるの!」 青年は女性の後ろを確認すると狂人との距離が狭まっていた。 「助けたいけど生憎ライフルは弾切れなんだ……さっきのスーパーの銃声で敵が動き出したみたいで」 「なら逃げるしかないですね」 「とりあえずこっち。地下鉄に向かおう」
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