開始

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「驚いたぜ! 今の女子高生は銃を撃てるのか!」 「案外筋肉質だったりする?」 「あるわけないでしょ?ほら」 健太の問いに美紀は捲っていたシャツの袖をさらに捲り、二の腕を見せた。女性にしては白く細い腕を見せられ、ドキドキしてしまった。 (一体このゲームとやらはなんなんだ……ついでに美紀さんも……短時間の間にまともに撃てるようになるなんて)  健太は心の中でため息をついた。美紀は、十メートル先の空き缶程度の的であれば精密な射撃ができていた。ハンドガンとはいえ、普通の高校生がそこまでできるとは思えない。健太と勇樹も思っていたよりも正確に当てることができた。想像していたよりも反動も少なく、銃自体も軽いので本物の銃とは思えない。健太は折りたたみ式のグリップ、可変式のストックの付いているサブマシンガンをまじまじと見つめた。先ほど敵と対峙した時の興奮したように全身に震えが走る現象も関係しているのだろうか…自分の意志とは関係なく戦いを楽しんでいたような感覚で健太は自分に嫌悪感を覚えた。 「美紀は物事をはっきり言う人だな! 気に入った! それより! そろそろ行こうぜ! 銃声で敵が寄ってくるかもしれないぜ!」 「行くのは構わないがどこ行くんだ?」 健太は勇樹に何か策があるのかと思って聞いてみる。しかし勇樹は黙り込んでいる。彼は猪突猛進、脳筋という言葉が似合うだろう。 「1週間籠城とかすればなんとかなると思わない?」 二人の表情をうかがい何も意見が出ないのを見て、美紀が提案する。 「やっぱりショッピングモールとか大きい建物か!? 場所決めといてくれ! 車探してくるぜ」 「一人で平気か?」 「地図見ながら行くから大丈夫だ!」 勇樹はスーパーの駐車場へと向かっていった。
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