招待

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「遅いな…」  青年は親友と待ち合わせをしていた。自動販売機の横に寄りかかりながら携帯を見る。受信したメールを見ると、遅れると一言だけ書いてあった。大きなため息をつきながら空を見上げる。繁華街にはたくさんの人が歩いている。大きなため息をしても誰も気にしないだろう。もう3月だというのに肌寒くて息が白くなるのが見える。多くの人が行き交うのを見ていると、ふと視線を感じたので、視線の先を見ると大通りの脇にある路地に立つ男と目が合った。男の首には奇妙なネックレスをしていて、そのネックレスが白く輝いていた。何事かと思ったその時、悲鳴と共に何かが近づいてくる音がして、ふと意識が途絶えた。
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