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廊下を出た後、家の中を隈無く探したが、誰もいないうえに物音一つしない。家の人を探しながら頭の中では謝罪の言葉を作っていた。
「変な男に拉致されて気がついたらあなたの家に居ました。すいません」
など言い訳を考えていたのだがそれも言わずに済むとなると少しほっとした。誰も見てないうちに外に出てしまおう。リビングの窓から外を見たが、空は雲で覆われている。先ほどから抱えている不安がだんだん大きくなってきた。
(まさか本当にゲームが……まさかな……)
健太がテレビのリモコンの電源を押すと大音量の砂嵐が部屋に響いた。反射的にテレビを消し、再び外を見た。真実を確かめるには外に出るしかないのだろうと決心して玄関へ向かった。
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